5月 072013
 

プロローグ

当たり前のことだが、坂を上り下りするにつれ、平坦な道を歩くよりは、目にする景観に変化がある。

足下を気にしながら上り下りして、終点で思いもかけない風景に出くわした時は、坂が作るちょっとした仕掛けにはまった快感すら覚えることもある。

街にある坂道を毎日往来しなければならいとしたら大変だが、地下鉄に乗るために地下に掘られた空洞を上下移動するよりはマシではないか。階段を降りることも、膝の負担ばかりが言われるが骨への圧力がかかり大腿骨には良いらしい。

また、坂のほとんどに何らかの名前が付けられ、それもほぼ変わることなく今日に至っているものが多いことは、市町村名、町丁名が国の方針等で変わってきたことに比べると、その寿命の長さは大変なものだ。坂の名前についての解説本もあるくらい、坂は人々の暮らしと、好むとも好まれざるとも密着して存在し続けてきた。現在の状況とはあまりに変わっているので、名前の由来に違和感を覚えるものが多いが、それでも記号としての名前は愛着を持って伝えられてきたし、これからもそうであろう。

文京区には現在113の坂がある。坂によって特徴づけられた界隈は、文京区の顔ともなっている。


  投稿 @10:02 PM

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